【回想録】社会人留学をした女性たち【前編】

「社会人になった今こそ、留学をしておけばよかったと後悔している」

「英語を話せるようにしたい、その先の人生はわからないけれど、このまま同じ日々ではなにも変わらない」

社会人なってから様々な理由で海外を目指す人は実は少なくないようです。

様々なバックグラウンドをもった社会人の女性が社会人留学に至ったこと、そして留学を経験した今を前編、後編の2回に分けてお届けします。

社会人だからこそ、今持っているものを一度横に置くのが不安な方、考えすぎて身動きがとれない方、自分の心が動くのはどちらでしょうか。

目次 【前編】
1.日本のキャリアに見切りをつけ留学した40代女性
2.イギリス・ファッションスクールへ留学した20代女性
3.事務職30代後半女性が選んだフランス留学

 

1.日本のキャリアに見切りをつけ留学した40代女性

都内のゴルフ用品などを扱う会社で働く彼女は、長年夢だった海外留学を実現したひとり。家の都合もあり、早くから社会に出て仕事をしなくてはならず、小さいころから憧れた留学は遠い夢に思えた。

朝から晩まで働き詰めだったけれど、自活している喜びと、就職した勤め先は女性の昇進があると思えたから。

快活で男勝りな性格、日に焼けた素肌、意志の強そうな瞳。

彼女は一言、こう言いました。

「あるとき気が付いたんです。私はここ(会社)ではその先がないって。」

彼女が仕事に精を出した30代、ここから自分も何か役職がつくだろう、と信じていました。女性が多くはない職場だったからこそ、長年働いた彼女に会社はなんらかの役職を与えてくれると期待していたといいます。

しかし、30代後半になってもその兆しはなく、悩み抜いた彼女は留学を決意します。

「本当に、がんばってきたからね、仕事に明け暮れていたら40代になっていただけ。今更、年齢で考えることも少なくなったし、もうクヨクヨしているのも一旦止めたの。そんな自分に疲れたの。」

人生を一度自分軸にもどしてみて、それからその先は考える。

とは言え、語学力もないし、特別にこれをしたい、という専門分野があるわけでもなかったという。

彼女が出した結論は至極シンプル「語学学校にいく」ということ。社会一般的には、「無計画な社会人留学は帰国後の居場所をなくす」、「社会人留学ならMBAを取得」、「失敗しない社会人留学」など社会的評価を視野にいれた先々の不安をカバーするノウハウで溢れかえっています。

彼女はスキルアップ留学組ではない自分をしっかりと受入れたと話します。

自分が決断した社会人留学は再び生きる活力を見出すということ」

それから3か月ほどの準備期間で彼女は留学代理店をまわり、オーストラリアにある語学学校へ1年間の留学を果たします。

貯金はある程度あるけれど、先々のことを考えると時間とお金はとても貴重。

退職前から留学先を決定し、滞在先、ビザの申請などを済ませ、退職から程なくして留学をしたそうです。

実際留学して得られたものとは 

語学力はもちろん、以前とは比べられない身に付いたと思う。でも正直、英語で仕事が出来るレベルではないことくらい わかっているわ。」

彼女が語学学校に入学した当初はビギナークラスのレベル。1年間の語学学校を経て、レベルが中級くらいまで上がった。

でも彼女が言う通り、英語が出来る、と言われるレベルもそれぞれあります。それでも1年間の語学留学は、一定の語学力と自信をつけてくれたといいます。

「日本で英語を勉強することと全く違う。毎日が刺激的で、それが反って英語脳にシフトしたのかな。」

彼女が留学して得たもう一つのこと、それは再び生きる活力を見つけたこと。

前職で接客した経験を活かし、人と関わる仕事+言語、ということでツアーコンダクターの仕事に就くことを目標にしているといいます。

「もともと、自立した方だと自分を評価していたけれど、日本を出てみたら自分くらいの人間はゴロゴロいたし、同世代の女性が自分とおなじような気持ちで奮闘していることもわかったの。ひとりじゃないんだと思えて、自分の生き方を少し肯定できたのかも。」

彼女はいまも、オーストラリアで生活を続けています。語学向上と、40代で見据えた夢を日々追いながら。

もちろん先々のことはわからないし、不安が募るけれど、今の目標は日本を出なかったらわからなかったことだといいます。

社会人留学、彼女のケースは「成功した社会人留学」?それとも「失敗した社会人留学」?それは彼女の気持ちに寄り添うとどちらか、お分かりですよね?

2. イギリス・ファッションスクールへ留学した20代女性

 

ひと昔前は、本気でファッションやるならイギリスに留学するものだ、と思っていたと話すのはファッション関係の仕事に就く女性。

コケティッシュな雰囲気で、彼女の醸し出す雰囲気から海外にいたことがすぐにわかる。彼女は東京からさほど遠くない、それでも何もない田舎で育ったという彼女の憧れは、ファッション。好きなことを仕事にしたいと強く願った彼女は2年半勤めた商社を退職し、少しの貯金と、両親からの支援を頼りに留学します。

 

日本で経験できないから海外に行くという発想

彼女の考えは実にシンプルです。

「わたしの場合は社会人留学、なんていうほど堅苦しいものでもなかったかも。
ファッションやるなら日本じゃない、外国の人の感性が良いっておもったし。そもそも、あまり情報もなかったから、ファッションならセントマーチンね、みたいな自然な流れかな。」

全てを事前に想定し、入念に組んだプロセスはないけれど「日本で経験できないから、日本を出る」という至って明確な理由です。

彼女と話していると気づかされることはその思考だけではなく、どこか振り切れた感覚、でしょう。考えすぎても自分ではそこまではわからない、やってみなければわからない、という意識が強くあり不安先行型ではないのです。

確かに、20代前半といえば、それは考えすぎて立ち止まるより、走り抜ける世代であるのはみなさんも経験済みですよね?

とはいえ、海外に出る、となると途端に不安になる人が多いのもまた事実でしょう。

 

しっかりと鍛えられた4年間があるから今の自分がいる。

その後、半年ほど語学学校で英語力を身に着けた後、一度日本に帰国し再渡航の準備を経て見事、現地のファッションスクールに入学を果たした彼女。選んだ留学先は誰しもが知る名門校でした。

もともとファッションスクールでは、制作課題が多いといわれているそうですが、その厳しさは並大抵ではなかったといいます。どんより曇るイギリスの空を眺めつつ、鬱スレスレのラインを行き来し、ようやく卒業を迎えた彼女。

「いまとなっては笑えるけれど、あの4年があったから、今も(彼女は今もファッション最善線で仕事をしている)あの時の辛さと比べたら、まぁ、普通かと思ったりね。なにせ、かなりお金使っているんだから、今ようやく(働いて)取り戻しているの。」とカラっと笑います。

彼女がどれほど現地のファッションスクールで追い込まれていたのか、はあまり語りませんでした。それは彼女が過去をあまり振り返らないこともあるのかもしれません。

むしろ、いつも目の前のことを選択し生きているので考えている余裕がない、というのが本音なのかもしれません。

ー20代の自分は夢の実現のために。

ー30代はその時の経験を糧に前を向く。

彼女の社会人留学は、直感のようなダイナミックな動きを描きながらも、自分の人生というおおきなキャンパスにとても自然に描かれていたひとつのストーリーのようです。

社会人留学、そこにしかない何か を見つけたら飛び出しますか?それとも気づかなかったことにしますか?

 

3.     一般事務職30代後半の女性が選んだフランス留学

 

「猫が好きなんです」と切り出した女性。

個人を重んじるフランス、パリで生活している彼女はいまフランス人のご主人と、そして日本から連れてきた4匹の猫と暮らしています。

彼女の存在を忘れることが出来ないのは小説になりそうなドラマティックな展開がその先にあったからでしょうか。

14年務めた会社では、両腕にアームカバーをはめて仕事をするような真面目な事務員だった、と日本にいた時の自分を振り返っていいます。「淡々と適格に、ペースを大切にしてきた」、その言葉の通り、彼女から受ける印象もまさにそうした落ち着いた雰囲気を纏っていました。

自分のなかの楽しみ、であったのは猫、そしてフランス語でした。事務の仕事を終えると日々、こつこつとフランス語を勉強していたそうです。

ただひとつ、彼女の見つけたマイペース、とは、簡単には真似できないようなマイルールでもあったのです。

毎朝1時間、毎晩3時間の勉強をきっちりとこなす、ということでした。日々の仕事を終え、まっすぐ帰宅、その後3時間きっちりと勉強をして、10時には就寝する、というリズムを4年以上、刻んでいたそうです。

コツコツと物事を進めるのは性に合っているけれど、他の誰かのように躍動的で、だれかを引き付けるものはない、と早くに自己を肯定し、人と比較することを止めていたようでした。

彼女はフランス語を独学で学ぶうち、その奥深さに触れ、あるひとつの目標を見出します。

語学+α 人とは違うなにかを身に着ける 

彼女がみつけた目標、それは「医療翻訳」の道でした。すこし、ここで医療翻訳とはなんぞや、と思われる方もいるとおもいますので詳細を。

医療翻訳とは、医薬翻訳とは、文字通り医学・薬学に関わる翻訳を指す。 例えば、医学論文や学会用の資料・原稿といった学術文書。

あるいは、製薬会社や医療機器メーカーが新しい製品を開発し、厚生労働省など各国の規制当局に承認申請を行う際に必要となる書類。

 参照 アルク翻訳通訳のトビラ(http://www.alc.co.jp/translator/article/tobira/medical_01.html

翻訳経験無し、医学知識無し、まったくゼロからの挑戦であったといいますが、よく調べるうちにその道は開けることを知ります。

「一定量の勉強を、ぶれなく、続けていくこと」

常人ではできないと思えるような努力を重ね、その後、4年の歳月を経て彼女は仕事を受注するようになっていました。

彼女はフランスに行くことを決意します。4匹の猫と一緒に。

一年が経ち、現在のご主人と出会われフランス・パリで結婚。周囲の友人から、その彼女のドラマティックな人生は感嘆とともに語られています。ここまでの変化を人生で引き付けたのは何だったのだろう、と質問したところ、以外な答えが返ってきました。

「自分のペースで生活すること、なにより猫との生活が好きだったから。在宅で出来る医療翻訳は自分には天職だと思えたのかな。」

「語学+α」いま、当たり前のように言われていることですが、やっぱり彼女のような努力は必要なんですね。最後に淡々とペースを保つためのコツも伺ってきました。

それは、睡眠はしっかり確保し、何事もペースを掴むまでやること。

自分をよく見極めた彼女の姿勢にはやはり感嘆してしまいます。

医療翻訳を詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。未経験で医療翻訳者になられた方ご自身の体験から勉強方法などを体系的にまとめられています。

医療翻訳の基本・独学勉強法~未経験から医療翻訳者になるには~(http://iwadai.xsrv.jp/

 

それでは後編はまた次回に!

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